路面電車

古き良き文化が残っている「路面電車」と各国の路面電車の魅力を紹介

2018/11/11

“路面電車”は、「トラム」や「市街電車」などと言いますが、路面電車のイメージは「昔のもの」、「古くさい」、「懐かしい」など“最近のもの”というイメージがあまりありません。

しかし、路面電車は、実は今も世界中で走っていることを知っていますか?この記事では、路面電車について紹介をしていきます。

海外旅行に行った際にはその国ならではの路面電車に乗ることができるかもしれませんよ。

路面電車ってなに?

路面電車
路面電車は主に道路上に敷設された鉄道で、比較的短距離の旅客輸送手段として利用されています。

また、道路上の安全地帯や歩道から車両に乗降し、停留場の間隔が短いなどと言った特徴を持つ交通機関です。

世界では、約50か国、約400都市に路面電車が存在し、ドイツ、ロシア、ウクライナで特に発達しています。

日本以外の多くの国の路線では、“終端ループ線”が用いられ、片ドア片運転台式の車両で運行しています。しかし、20世紀末ごろから、バリアフリーの観点から路面で乗降できることが再評価され、欧州を中心に整備が進んでいます。

日本では、“チンチン電車”と言われることもあります。それには以下のような2つの理由があるそうです。

1つは、通行人への警告のために、運転士が足で床下の鐘(フートゴング)を鳴らしたことから来ています。もう1つは、車掌が運転士、または、運転士が車掌に合図を送るために鳴らしていた鐘(ベル)の音に由来すると言われていますよ。

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路面電車のメリット

路面電車
路面電車は普通の電車と違ったメリットもあります。

ここからは路面電車のメリットについて紹介をしていきます。

環境に優しい省エネルギー型の乗り物

電気を動力としているため排気ガスの発生がありません。

また、電力は石油だけでなく、水力、風力などでも可能です。

バリアフリーに適している

路面電車は、街角に停留場があれば、すぐ乗車できます。

地下鉄やモノレールのように階段を上下しなくても良いので、高齢者の方や、ケガをされてる方、小さいお子さんがいる方などにも気軽に乗降することができます。

「街の顔」として存在をアピールできる

路面電車は、街中で「見られる乗り物」の一つです。

その街の都市景観に合わせ、車両をデザインすることで、考え方次第では、別の面でも魅力を発揮できるかもしれません。

日本で路面電車がある街

路面電車
日本では、1956年に普通鉄道の近代化電車の設計を取入れ、流線型スタイルの軽量化構造、直角カルダン駆動方式、発電ブレーキを採用して“日本型近代化路面電車”が誕生しました。

しかし、自動車の多い道路では、その高性能を生かせず、車両コストがより安価な吊り掛け駆動方式による在来型の車両が製造されました。

日本では以下のような都市に路面電車が走っています。

・札幌市:札幌市交通局「ポラリス」
・広島市:広島電鉄「グリーンムーバーmax」
・熊本市:熊本市交通局「COCORO」
・鹿児島市:鹿児島市交通局「ユートラム」
・富山市:富山ライトレール「ポートラム」
・大阪市:阪堺電気軌道「堺トラム」
・函館市:函館市営「函館市電」
・荒川区:東京都交通局「東京さくらトラム(都電荒川線)」
・世田谷区:東急電鉄「東急世田谷線」
・京都市:京福電気鉄道株式会社「嵐電」
・高知市:「とさでん交通」が運営する各路線
・長崎市:「長崎電気軌道株式会社」が運営する各路線

ヨーロッパで路面電車がある街

路面電車
ヨーロッパには多くの路面電車が走っていますよ。

ここからは、ヨーロッパの路面電車がある街を紹介していきます。

フランスの路面電車がある街

フランスでは、20世紀前半に、一旦ほとんどの路面電車が廃止されましたが、近年多くの都市で復活し、現在は19の都市圏で運行されています。このうち“ナント”の路線網が43キロで最長です。

フランスでは、現在も以下の都市で路面電車が走っています。

・パリ
・リヨン
・マルセイユ
・リール
・ストラスブール
・ナント
・グルノーブル
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ドイツの路面電車がある街

ドイツは、路面電車発祥の地とされている地域の1つで、「Sバーン」と呼ばれるLRTタイプの開発や導入にも積極的で、路面電車先進国の1つでもあります。

また、世界で最も古いとされる路線からLRTの先駆者として次世代型路面電車と都市開発におけるモデルとされる路線まで、ドイツの路面電車は個性豊かな路面網を誇っています。

ドイツでは、現在も以下の都市で路面電車が現在も走っています。

・カールスルーエ
・ベルリン
・ザールブリュッケン

イタリアの路面電車がある街

イタリアのウィーンでは、1865年に馬車軌道が開業し、1897年に電化しました。現在、173.4キロの路面網を有する都市の1つです。また、新型の超低床式電車も導入されています。

イタリアでは、現在も以下の都市で路面電車が走っています。

・ミラノ
・トリノ
・ローマ
・ナポリ
・ベルガモ
・トリエステ

現在、路面電車を建設中の都市は以下の通りとなります。

・フィレンツ
・パレルモ
・ヴェネツィア
・ラクイラ
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イギリスの路面電車がある街

イギリスでは、1950年代に大規模な路面電車の廃止があり、1962年グラスゴーの大規模な路面網が廃止された後、ブラックプールのみ残りました。

しかし、近年、新しいライトレールが開業し、エジンバラなどの数都市で新規開業、延長路線の計画があります。

イギリスでは、現在も以下の都市で路面電車が走っています。

・マンチェスター
・シェフィールド
・ブラックプール
・サンダーランド
・クロイドン
・ノッティンガム

中国で路面電車がある街

中国では、現在も以下の都市で路面電車が走っています。

・上海
・長春
・北京
・瀋陽
・大連

中国の路面電車は、「長春軽軌」、「長春市電」、「大連交客運集団」、「上海軌道交通」の4つの鉄道会社から主に運行されています。ここからは中国で運行している2種類の路面電車について紹介していきます。

大連市:大連有軌電車

大連有軌電車では、かつて日本が建国した満州国が敷設した路面電車網の一部が現代でも運用されています。

また、「201路」と「202路」の名称で旧式の車両と近代型車両が混合運用され市内を走っています。

瀋陽市:渾南現代有軌電車

渾南現代有軌電車は、中華人民共和国成立後に、いち早く再建しましたが、2003年までに全て廃止されました。

その後、2010年に太平街から曙光北路の間で再建されています。

香港の路面電車

路面電車
香港の路面電車は、香港島北部に路線を展開し、堅尼地城を結ぶ全長13㎞の本線と、砲馬地を結ぶ全長3㎞の支線から成ります。

また、世界で唯一、全営業列車が2階建て車両で運転しています。

車両の種類は、以下の通りです。

・4次車近代化改造施工車
・5次車「ミレニアム電車」
・4次車120号車(メモリアルカー)
・クラシック電車
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アメリカで路面電車がある街

路面電車
アメリカは1830年代初頭に、蒸気機関車の運行が始められるなど、鉄道網の充実が最も進んだ国です。路面電車においても、様々な技術改革や合理化の牽引役となった歴史があります。

また、路面電車はアメリカ発祥の乗り物と言われています。モータリゼーションの流れで少なくなっていますが、現在も多くの都市で走っていますよ。

アメリカでは、現在も以下の都市で路面電車が走っています。

・サンフランシスコ
・ガルヴェストン
・リトルロック
・アストリア
・ニューオーリンズ
・ボルチモア
・ミシガンシティ
・フィラデルフィア
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今、世界が大注目の路面電車に乗ろう!

路面電車
今もたくさんの路面電車が世界中で走っていますが、この記事を読んで「昔の乗り物」というイメージから、これから必要になる、便利な乗り物の1つというイメージに変わったと思います。

国内や海外旅行に出かけた際には路面電車を見つけ、ぜひ乗ってみてください。