【連載】プロカジノディーラーに学ぶ!「ポーカー論」①

2018/12/16

この記事では、Resortline特別企画として、プロカジノディーラーである関根大樹さんの連載をお送りします。第三弾の今回は、「ポーカー論」をご紹介。これからポーカーテーブルにデビューする方は必読です!楽しくスマートにポーカーをするためにも、ぜひご一読ください。

確率とオッズ・アウツ

第1回第2回では「ルールを覚えた次にするべき事」をお送りいたしましたが今回からは「ポーカー論」という題で実践で役立つような事を記していきたいと思います。

今回はポーカーで覚えておくと役に立つ「確率とオッズ・アウツ」について説明していきます。

【確率】

ポーカーをプレイする上で、人は勝っている状況よりも負けている状況を想像する事が多いです。しかし、その負けている状況というのがどれ程の確率で起こりうるのかを覚えておく事によって、状況判断をより明確にする手助けになると思います。

下記に記したのはごく一部ですが、私がプレイする中で特によく見かけ、よく考える確率を上げてみましたので、皆さんも是非この機会に覚えておくのはいかがでしょうか。

プリフロップ(最初に配られた手札2枚の状態)

(※小数点以下は四捨五入)

・最初に配られた2枚にAAが来る確率⇛約0.5%

・最初に配られた2枚でペアが来る確率⇛約6%

フロップ(場に3枚開いた状態)

・手札のうち、少なくとも1枚がペアになる確率⇛約32%

例)手札K♡9♤ フロップ:K♢5♤6♧

・手札のペアがセット(手札のペアが、場に同じ数字が出てスリーオブアカインドになる)になる確率⇛約11%

例)手札7♢7♤ フロップ:7♧J♢K♢

・手札のペアがフルハウスになる確率⇛約1%

例)手札8♤8♧ フロップ:3♢3♡8♡

・手札のコネクター(89やJQといった連続した手札)がストレートになる確率⇛約1%

例)手札8♤9♢ フロップ:T♢J♢Q♧

・手札のスーテッド(マークが同じになっていること)がフラッシュになる確率⇛約1%

例)手札A♡3♡ フロップ:5♡9♡Q♡

色々な手札同士の勝率

・ペア同士の勝率⇛約80%対約20%)

・2枚のオーバーカード(場のカードよりも大きい数字のカードを2枚持っていること)の場合の勝率⇛約66%対約33%

・ペア対そのペアより2枚ともオーバーカードの場合の勝率⇛約55%対約45%

【オッズ・アウツ】

「オッズ」というのは投資に対するリターンの比率を意味します。ポーカーをプレイしていると、「オッズに合う」や「オッズに合わない」という言葉をよく耳にすると思います。オッズが勝率と比較した場合に「割に合う」か「割に合わない」という事になります。

ポーカーで「オッズ」というと基本的には「ポットオッズ」の事を指します。

「ポット」とは各プレイヤーがベットしたチップがテーブルの中央に集められ、勝者が獲得できる賞金の事です。

この「ポットオッズ」を計算する事によって自分がどれ位の勝率が必要なのかを求めていきます。

ポットオッズとは?

例①:自分とAさんのヘッズアップ(1対1)だと仮定します。ポットには100ドルあります。

Aさんが50ドルベットしました。自分がAさんの50ドルに対してコールするにはどれ位の勝率が必要でしょうか。元々のポット100ドル+Aさんのベットした50ドル+自分がコールする分の50ドル=200ドルとなり、50ドルの投資で4倍の200ドルを得る可能性があります。つまり4回に1回この勝負に勝てば良いという事になり必要な勝率は25%となります。この勝率を満たしていればコールする事が「オッズに合う」という事になります。

「ポットオッズ」が理解出来たら次は勝率を求めていきましょう。

ここで新しく「アウツ」というのを覚えましょう。

アウツとは?

「アウツ」とは自分の手札が自分の狙った役になるのに必要なカードの枚数を指します。

例②:自分の手札がK♡3♡、AさんがK♤J♤でフロップが5♡9♡J♧だとします。

自分がAさんに勝つにはターン(4枚目が開いた状態)に♡が来なくてはなりません。(Kが来てもAさんはツーペア、3が来てもJのペアには負けてしまいます。)

ターンに♡が来ると自分はフラッシュとなります。残りの♡は9枚(誰かが持っている可能性は除外)あるので「9アウツ」となります。この、あと1枚で役が完成するという状態を「ドロー」というので覚えておきましょう。あと1枚でフラッシュが完成する場合を「フラッシュドロー」といいます。

「アウツ」の枚数が分かったら、アウツと確率の表を見てみましょう。

アウツと確率の表

アウツの枚数 ターンorリバーの1回チャンス リバーまでの2回チャンス
20 42.6% 64.5%
19 40.4% 65.0%
18 38.3% 52.4%
17 36.2% 59.8%
16 34.0% 57.0%
15 31.9% 54.1%
14 29.8% 51.2%
13 27.7% 48.1%
12 25.5% 45.0%
11 23.4% 41.7%
10 21.3% 38.4%
9 19.1% 35.0%
8 17.0% 31.5%
7 14.9% 27.8%
6 12.8% 24.1%
5 10.6% 20.4%
4 8.5% 16.5%
3 6.4% 12.5%
2 4.3% 8.4%
1 2.1% 4.3%

 

ターンの1回チャンスがある場合は19.1%となっています。

よって19.1%でフラッシュを完成させAさんに勝てるという事になります。もちろん、ターンに出たカードによってリバーのアウツの枚数は変わってきますので考え直す必要があります。また、例②では相手の手札が見えた状態ですが、本来は見えていません。相手の持ちうる手札を想像しながらこのような計算をしていかなくてはいけないのでとても難しいですが、この計算方法を理解し、実践する事により正しい判断ができ、長期的に期待値がプラスのプレイが出来るはずです。

表のアウツと確率を覚えるのは至難の業です。

しかし、簡単にこの数値を求めることが出来たら良いですよね。そこで裏技をご紹介します。ターンまたはリバーで1回チャンスの場合はアウツの枚数×2、ターンとリバーの2回チャンスの場合はアウツの枚数×4をする事により、簡単に表の近似値が求められます。

最後に、例①のポットオッズで例②の手札の場合、ポットオッズは勝率25%必要にも関わらず、アウツから勝率を計算すると19.1%しかないので「オッズに合わない」という事になるのです。

確率とオッズ・アウツはポーカーの上達には不可欠な知識!

計算が苦手な方には少し難しい内容だったかもしれませんが、確率とオッズはポーカーの上達に必須ですので、この記事を読んで少しでも皆様のお役に立てればと願っております。

次回も「ポーカー論②」と題しまして、「思考」について考えていきたいと思いますので、是非御覧ください。

 

続く・・・

 

●筆者プロフィール

名前:
関根大樹(セキネタイジュ)

生年月日:
1989/06/18

出身:
神奈川県

経歴:
平成27年 日本カジノスクール 国際プロカジノディーラー学科 全課程修了
平成27年~28年 カジノヴィーナス
平成29年~30年 カナダ Edgewater Casino(Parq Casino)
平成30年~現在   カジノヴィーナス

趣味・特技:
マインドゲームであるポーカーを趣味としてプレイしています。日本にいる時は休みの日にアミューズメントカジノへ足を運び遊んでいます。海外のカジノにも遊びに行きカジノディーラーの動きを観察し勉強したり、カジノの雰囲気を楽しむのが好きです。

JCS Hold’emhttps://www.casinocafe.jp/jcsh/