ブラジル 民族衣装

ブラジルの民族衣装ってどんなもの?ブラジルの歴史と民族衣装を紹介

2018/12/06

世界にはさまざまな民族衣装がありますが、日本の着物のように明確な民族衣装がある国もあれば、すぐにイメージが出てこない国もあります。ブラジルもそのうちの一つでしょう。

この記事では、ブラジルの民族衣装について紹介していきます。

ブラジルに民族衣装はない

ブラジル 民族衣装
ブラジルには、ブラジルを象徴する民族衣装がありません。その理由は、ブラジルの歴史にあります。

西暦1500年にポルトガル人のペドロ・アルヴァレス・カブラルに発見されて以来、ブラジルには様々な民族が世界中からやってきました。発見以前から、「トゥピ」や「グアラニ」という先住民やアマゾン先住民などがいましたが、白人の虐殺や重労働、開発などで大幅に数を減らしています。

現在は、先住民の他にポルトガルからの移民、アフリカから奴隷として連れてこられた黒人の子孫、19世紀半ばからヨーロッパ、中近東、アジアから移民してきた人々など、多くの民族が暮らしています。

多民族国家の中で、さまざまな民族の人々が結婚をして、さまざまな混血の人々が存在しているのが、今のブラジルなのです。つまり、国を代表するような民族という概念がなく、そのため民族衣装という考え方も希薄です。

しかし、ブラジルには、独自の文化を育んできた地方も存在し、その中では、ブラジルを代表するとも言える民族衣装があります。そのうちの一つがバイアーナドレスでしょう。

バイーアのバイアーナドレス

バイアーナドレスとは、ブラジルの北東部のバイーアに伝わる民族衣装のことです。植民地時代にアフリカから連れてこられた人々の伝統文化を象徴するものとなっています。

バイーアは「サルヴァドール」とも呼ばれ、ブラジルのバイーア州の州都で、1549年から1763年まではブラジルの首都でした。当時、バイーアには、サトウキビ栽培のためにアフリカから多くの奴隷が連れてこられました。

そして、数多くの教会や建物が作られ南米でも有数の華やかな都市になりました。

砂糖産業が衰退するとともにバイーアに陰りがでてきましたが、奴隷たちの子孫がバイーアの文化を支えてきたのです。特に音楽では、ブラジルを代表する「サンバ」が生まれた地として有名で、まさに、ブラジル文化の発祥の地と言えるのが、バイーアです。

バイアーナドレスの特徴

バイアーナドレスは、襟のない白いブラウス(アバタ)に鮮やかな色彩のスカート(サイア)が定番で、頭にはターバンのような帽子(トルソ)をかぶり、大きなアクセサリーをつけるのが特徴です。

通気性が良く熱い気候にマッチした民族衣装となっています。

バイアーナドレスはブラジル人の誰もが知っている

 

View this post on Instagram

 

#仲見世バルバロス #浅草サンバカーニバル #バイアーナ #金のバラ #グルグル #ドレス #優勝 #3連覇

猫田リリさん(@riripowa)がシェアした投稿 –


ブラジル人なら、誰もがバイアーナドレスは知っています。その理由は「リオのカーニバル」です。

リオのカーニバルというと、セクシーな衣装で踊る姿を連想しますが、そのグループとは違った伝統的な衣装で踊る「バイアーナ」と呼ばれる集団がいます。バイアーナドレスでクルクル回りながら踊る姿は優美で、写真や映像などにもよく使われるほど人気になっていますよ。

ちなみに、「バイアーナ」とは「バイーアのお母さん」の意味で、ちょっと小太りの女性が「昔はバリバリ踊ってたのよ」という雰囲気で踊るのがカーニバルの「バイアーナ」です。

そのため、バイアーナのダンスはセクシーで激しいダンスとは異なった踊りになっています。

バイアーナと記念写真を撮影できる

バイーアの旧サルヴァドール市街は、1985年に「サルバドール歴史地区」としてユネスコ世界遺産に登録されました。ゴシック様式のカラフルな建物が立ち並ぶ光景に魅了される観光客も少なくありません。

観光客が歩いていると、必ず声をかけてくるのが、記念写真を仕事にしているバイアーナたちです。

彼女たちの衣装は、一般的な民族衣装よりもより鮮やかで、まさに「インスタ映え」します。衣装を作るのに約3日かかり、着飾るのにも1時間ぐらいかかるそうです。

そんな手間のかかったバイアーナと喜んで記念写真をする観光客が多く見かけられます。ぜひ、ブラジルに旅行へ行った際にはバイアーナ達と記念写真を撮影してみましょう。

男性の民族衣装ってあるの?

ブラジル 民族衣装
男性の民族衣装の場合はどうでしょうか?

バイアーナドレスのように印象的な男性の民族衣装はあまり見かけませんが、一般的には、白いワイシャツに白いガウチョパンツが伝統的な衣装になっています。「ガウチョパンツ」が伝統的な衣装になっているのには、南米ならではの理由があります。

「ガウチョ」とは、南米で放牧に従事する人、いわゆる「カウボーイ」のことです。17世紀から19世紀にかけてスペインから移住してきた人々が祖先で、原住民との混血が多いようです。

「ガウチョ」と呼ばれる人々が着ていたものが裾が広がった七分丈のパンツで、これが現在のガウチョパンツの由来となっています。

ガウチョはアルゼンチンのカウボーイという印象を持つ人が多いですが、ガウチョはブラジルの南部のリオグランデ・ド・スル州に多く、その文化と伝統は今も引き継がれています。

ガウチョはスペイン語ですが、ブラジルでは「ガウーショ」と呼ばれ、リオグランデ・ド・スル州の出身者の中には、「ガウーショ」に誇りを持ちを自分の名前につけている人も多いようです。有名なのは、サッカー選手の「ロナウジーニョ・ガウーショ」です。

バイアーナドレスは、ブラジルの一地方の民族衣装ですが、ガウチョパンツは、ある意味南米を代表する民族衣装とも言えるでしょう。

ブラジルの民族衣装には文化が詰まっている!

ブラジル 民族衣装
ブラジルのような多民族国家の中にも「バイアーナドレス」のように伝統を引き継いでいる民族衣装も存在します。

旅行の楽しみは、その国の歴史や文化に触れることです。なかなか知られていない知識を事前に調べておけば、より深くその国を楽しむことができますね。